ささくれ塾

冒険に憧れる都会好き。世の中にささくれた事や、好きな音楽や食べ物の事を書くブログ

BABYMETALを聴くきっかけの話

 9月20日、BABYMETALの東京ドームライブに行ってきた。
世界ツアーのファイナルだった。台風が接近し強い雨風にも関らず会場は満員だった

初めてアイドルファンのいる会場でのライブに行った。海外でのライブ動画を観ると、メタルのファンがほとんどのように見えるが、日本ではアイドルファンが半分以上いたようだった。

さて、今回はライブの話ではなくBABYMETALに興味を持った経緯や魅力を書いてみたいと思う。

私は以前からアイドル興行については、かなり無関心でどちらかと言えば否定的だ。しかしある時、イギリスのウェンブリー・アリーナでBABYMETALがライブを行ったというニュースを目にした。この会場の名前は音楽制作をしている頃、何度か耳にしたことがあり、いわゆるロックの聖地として聞かされていた。

「何が起こっているんだ?」と一気に関心が高まりBABYMETALの曲を聴きあさった、するとどうだ、ヘビィだが聞きやすいサウンドとキャッチーなメロディの中にメタルならではのシンフォニックなアレンジが施されている。これは質の高い音楽だ..そう思った私はしばらくBABYMETALの曲をヘビロテしていた。

 

代表曲の「イジメ、ダメ、ゼッタイ」、ピアノから始まりヘビーなギターからハモリのリフが展開されるこの曲は、特にBABYMETALのサウンドの魅力が凝縮されているように思う。イントロの走り抜ける振り付けも10代の女の子の素直さが表現されていて引込まれる。


BABYMETAL - Ijime,Dame,Zettai - Live at Sonisphere 2014,UK (OFFICIAL)

 

そして、自らこの曲を"世直しメタル"ソングとして位置づけているのも面白い。アイドルとメタルで世直し...そんな発想がこれまでどこにあっただろうか。世界的に活躍している今、それはもはや妄言ではなく表現として広く受けられているという事だ。

 

そして、もうひとつBABYMETALを受け入れるきっかになった動画がある。

それは以下のX-JAPANとのマッシュアップ動画だ。


BABYMETAL with X JAPAN - 紅月 AKATSUKI

 

この中でvoのsu-metalは完全にx-japanに溶け込んでいる、違和感がない。

これは普通の事ではない、存在感や世界観が同じところにないとこうはならない。

すぐにカリスマ性という言葉が浮かんだ、それだけの魅力を持っているという事だ。

ただし、これはvocalのsu-metalだけが持っている特別な能力なのだろうか..特出しているのは間違いないが、アニメの「魔法少女まどかマギカ」は10代少女の願いや祈りから生まれるエネルギーは膨大だという設定になっており、シナリオはそのエネルギーを巡っての争いである。

一見、偶然一致したようなアイドルとメタルだが、そこにはすでにシンクロするロジックがあったのかもしれない。そしてそれを表現する自由と発想が日本にはあったという事なのだろう。

 


Babymetal Live @ Wembley " Akatsuki "

守りたいひと - 和楽器バンド を聴いて思う切実な個人の想い

和楽器バンドの「守りたいひと」を聴いている

この曲はファン倶楽部、八重流のテーマ曲としてギターの町屋氏が作詞/作曲したものだ。ファン倶楽部にテーマ曲を設定するところが、和楽器バンドらしくて好きだ。以前、ボーカルの鈴華ゆう子氏が司会をつとめていた、茨城県のいばキラTVでもテーマ曲を提供し、そのPVでは茨城県の各所で地元の人たちが振り付けを踊っていた。

 

さて、楽曲に話しを戻そう、前回綴った「追憶」と同様に「守りたいひと」も町屋氏の曲だがこの曲も、過去の自分と向き合う誰かが描かれている。

この誰か..は追憶と同じで、とてもネガティブな時間を過ごしている、そして、まさに生きるか死ぬかの価値についてふれられている。

そしてファン倶楽部のテーマソングとした事で、自身の生きる価値を与えてくれたファンへの想いがこめられた曲、それがこの「守りたいひと」ではないかと筆者は想像する。

一見、華やかな和やロックの調べの奥に、本当に切実な個々の想いが込められているのかもしれない、だからこそ、これまで多々存在した和楽器を取り入れたバンドと一線を画す存在になっているのだろうと思えてならない。

追憶 - 和楽器バンド から感じる希有なコラボレーション

和楽器バンドの追憶という曲を聴いた。

どうしても書きたい事がひとつ浮かんだ。

 

ファンの方はいまさらと思うかもしれないが、この曲はギターの町屋氏が作詞/作曲している。その世界観は過去に自分が受けた愛情の尊さと、気づいた当時の幼さを歌っている。自分の事を守る事で傷ついていた人、それを表に出さず笑っていてくれた人。歌詞には、そんな相手へのやりきれない気持ちが綴られている。

 

そんな、美しく感傷的な世界を、ボーカルの鈴華ゆう子と楽器隊がとても素直に繊細に力強く表現している。書き手と演奏家が異なる場合、特にJ-POPにおいては、最近はあまりいい音楽を聴いていなかった。だからこそ、ひとつのバンドの中で、これほどコラボレーションとして作品が際立っているケースは稀な気がする。

 

人と人がテーマを共有して何かを表現する時、まだ見た事や聴いた事がない世界が生まれるのかもしれない。

 


追憶 / 和楽器バンド | Tsuioku - Wagakki Band

 

戦場のクリスマス

ずいぶん寒くなった、今、気温は10℃。一駅離れた郵便局までマイナンバーが入った書留を取りに行ってきた。30分程歩いて部屋に戻り、Mac Bookを開いてこれを書いている。

 Amazon Musicのアプリからサラブライトマンが流れている。「感動のヴォーチェ」今日は朝からずっとこのアルバムを聴いている。通勤中、天気雨の下で聴いた「神様のカルテ」がとても綺麗だった。そして、偶然にもアルバムに収録されていた 「禁じられた色彩 ~戦場のメリークリスマス」を耳にした。

 戦場でクリスマスを迎える人達、または新年を迎える人達、そういう人達が世界にたくさん居るという事が最近よくわかるようになった。同じ日を全く別の環境で迎える人が居る、それがなんだか受け入れがたくもある。

 3.11以降私の中で新年が大きな意味を持つようになった。それは犠牲になった方々の時間が2011年で止まってしまった事に対して、私の時間はまだ動いているという事だ。 私は教わった大切な事に感謝と、少しばかりの責任を持って生きたいと思う。そして、このまま新年を迎える事が出来ればやはり皆で祝いたいと思う。