ささくれ塾

冒険に憧れる都会好き。世の中にささくれた事や、好きな音楽や食べ物の事を書くブログ

今こそ言うべきは「We Are The Champions」

 筋肉にピッタリフィットしたレスリングウェアのような衣装。開いた胸元には金色の毛が茂っている。「美しい自分を見よ」といわんばかりのパフォーマンスを放つ彼は、ご存じQueenのボーカリストフレディ・マーキュリー(Freddie Mercury)だ。

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デビュー当時のメディアの反応と同じように、私も彼らを簡単に受け入れられなかった。

このパフォーマンスは何なのだ?いったい何がしたいのだ。「変な人だ Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン」と思ったのだ。しかし、音楽は綿密でメロディアス、そしてドラマティックだ。

 

「理解不能」な状況がずっと続いていたのだが、最近になってようやく純粋に彼らの音楽を素晴らしいと感じるようになった。いや、いまは唯一無二の存在にさえ感じている。

 

あの衣装であの歌唱力で「We Are The Champions」と何度も歌われれば、何か人以上の何者かからそういわれているような気がするのだ。つまりそれは音楽、芸術に対してのパフォーマンスということだ。彼は芸術で優美で壮麗な日常以上の世界に手を伸ばしていたのだと理解できる。リスナーも含めてその世界に連れて行くのがQueenのショーだったのだ。

 

書いているうちに熱くなってきたな。

 

なんだかな、私事で恐縮しますが、外国でひとりで働いて裏切りにもあって、

それを超えようとしたときに、頭の中でなったのが「We Are The Champions」だった。

惨めな気持ち、空虚な気持ち、そういうものを白紙に戻して仲間たちに言いたかった言葉が「俺たちがチャンピオンだ」だった。

そう信じてまっすぐに進んで、知らないうちに頂に立っていればそれでいいじゃないかと言いたかった。

 

それは間違いでもなんでもなくて、「自分が何かに勝ち続ければ、そんな覚悟さえあれば間違いなく自分はその何かのチャンピオン」で。そうあり続けることこそが美しいのだ。と、結局、フレディという芸術家はそう伝えたかったのではないかと思ったのでした。